「足の裏やかかとが痛い」「歩き初めの一歩目に足のかかとに激痛が走る」「歩いていると痛みがなくなる」このような症状は『足底筋膜炎(足底腱膜炎)』と呼ばれる足の裏の腱の疲患が原因かもしれません。
●足底筋膜炎とは?
足の裏には、かかとの骨から5本のつけ根の骨に向かって「足底腱膜(筋膜)」という腱が扇状に底がっています。
●足底筋の役割
1.足の裏のアーチ構造の保持
足の裏の骨は、アーチ状になって体重を支えていますが、足底筋膜炎はこのアーチを
弓の弦のようにピンと張って支える役割があります。
2.荷重時に衝撃を吸収する
足底筋膜が保持している足のアーチ構造は、地面に足が接地し、荷重が加わったときに、
地面からの衝撃を吸収するクッションのような役割があります。
●かかとに痛みがでる事が多い
足底腱膜炎は、足底腱膜が踵の骨につく部分に起こりやすいため、かかとに痛みが生じることが多いです。
それ以外にも、足底腱膜全体主に足底腱膜の中央部分に起こることもあり、その場合は土踏まずに痛みが生じます。
さらに、かかとの骨に付着する部分の足底腱膜は、進行にとっもなって、付着部分の構造が破綻し、骨化して骨棘が出来てしまうことがあります。
●原因はスポーツ・立ち仕事・加齢
足底筋膜にかかる負荷には、以下のようなものがあるのですが、この負荷がかかりすぎることが、足底腱膜炎の原因になります。
〈足底筋膜にかかる負荷〉
1.圧迫力
足の裏にかかる負荷や足が着地した時の衝撃
2.索引力
足を蹴りだす時の引っ張られる力
そして、このような負荷がかかりすぎる要因としては、以下のようなことがあげられます。
●スポーツによる足の使い過ぎ
ランニングやジャンプの動作などで、圧迫力と索引力の両方が繰り返されることで、足底腱膜に大きな負荷がかかります。
マラソンやサッカーなどの走るスポーツ、バスケットボールやバレーボールなどのジャンプの動作が多いスポーツをしている人に多く見られます。
●長時間の立ち仕事
長時間にわたって立っていると足の裏で体重を支え続ける事になるため足底腱膜への圧迫力の負担が増すことになります。
●加齢による筋力の低下
加齢により、足の筋肉が低下する事で、重心が後ろに傾いてしまう事ことがあります。そうなると、かかと部分に負荷がかかり、側転険膜への負担が増すことのなります。また、加齢にともない、足底腱膜自体の柔軟性や足の裏の筋力もなくなっていきます。柔軟性や筋力がなくなると、足底腱膜への索引力が強くなるため負荷がかかりやすくなります。
その他、、、
●足関節が硬い
●肥満体型
●靴の不適合
●鍼灸による治療
足底腱膜はかかとの骨を介してアキレス腱とつながっているため、アキレス腱が硬いと足首の関節が背屈できる
可動範囲が小さくなり、体重が後方にとどまりやすくなります。これが足底腱膜への負荷となるので、
鍼での治療では、アキレス腱や、ふくらはぎの筋肉にアプローチを行い、鍼に電気を流す事で筋肉を
やわらかくしていき、治療効果を高めていきます。また、かかとの痛みある部分にお灸による治療を行い痛みを
緩和させていきます。