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大腿骨頭壊死症

◎症状

・股関節は脚の付け根にある体重を支える大切な関節です。

その股関節の中の大腿骨の頭の部分を大腿骨頭と呼びます。

この骨が死んでしまう病気を大腿骨頭壊死といいます。

・股関節痛で発症することが多いです。階段を踏み外した時や、

歩行時歩道から車道へ降りた際など小さなストレスが股関節にかかったときに、

足の付け根(股関節部)に痛みがでることが多いです。

動きの制限としては、外転制限、内旋制限が特徴的です。

◎原因

大腿骨頭壊死症は、外傷、減圧病など、壊死の原因が明らかな

『病候性大腿骨頭壊死症』と、明らかな原因のない『特発性大腿骨頭壊死症』に分類されます。

特発性大腿骨頭壊死症はさらにステロイド治療歴のあるステロイド性、

アルコール多飲歴のあるアルコール性、全く原因のない特発性に分類できます。

そのほか副腎皮質ステロイド投与による壊死うぃ発症する基礎疾患には、

全身性エリテマトーデス(SLE)、各種膠原病、腎臓移植、ネフローゼ症候群などがあります。

壊死発生機序は分かっていませんが、何らかの原因で大腿骨頭の血の流れが悪くなり、

骨の細胞が死んでしまいます。死んでしまった骨はだんだん崩れて、

結果として大腿骨頭、さらには股関節の変形が進んでいきます。

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◎治療

壊死は荷重がかからなければ、2〜3年で修復し、正常の骨組織に戻ります。

しかし、日常生活で壊死骨頭には荷重が加えるため、壊死範囲が広いもののほとんどは、

圧潰をきたします。この圧潰の発症を防止すること、またすでに圧潰の存在する例では

その進行を防止し、かつ関節症の進行も同時に防止することが治療の原則になります。

1、保存治療

壊死の範囲が狭い。例や壊死が非荷重部に存在する例などでは経過観察を行います。

この間、日常生活における活動性を若干制限します。

2、手術療法

骨頭穿孔術、各種骨移植術、各種骨切り術、人工関節置換術などが行われます。

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※この病気は、特に先天性性股関節形成不全などの既住がなくて、

股関節痛が生じた場合特に注意をして下さい。

股関節の痛み以外にも、膝部痛、殿部痛を伴うことがあり、

膝部疾患、腰椎疾患の診断で治療され、壊死の発見が遅れることがあるので

少しでも股関節の痛みが気になったら、一度ご相談ください。