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脊柱靭帯骨化症(後縦靭帯骨化症・黄色靭帯骨化症)

◎「脊柱靭帯骨化症」とは?

「脊柱靭帯骨化症」とは、背骨を支えている靭帯が骨のように厚くなって(骨化)、

様々な神経障害を招く病気です。

脊柱は、椎骨が積み重なってできており、一つ一つの椎骨をつないで支えているのが靭帯です。

積み重なっている椎骨は、円柱形の椎体と突起部を持つ椎弓からなり、

椎体と椎弓の間に脊柱管という筒状の空間があり、

この中に脊髄が通っています。

背骨を支える靭帯には、椎体の後ろ側を走っている「後縦靭帯」、

前面を走っている「前縦靭帯」、椎弓をつないでいる

「黄色靭帯」などがあります。「前縦靭帯」と、「黄色靭帯」は椎骨とともに脊柱管を構成しています。

これらの靭帯に骨化がおこる病気を総称して「脊柱靭帯」といい、後縦靭帯に起こったものは「後縦靭帯骨化症」、

黄色靭帯に起こったものは「黄色靭帯骨化症」、前縦靭帯に起こったものは「前縦靭帯骨化症」と呼ばれます。

靭帯が骨化することにより、脊髄が圧迫され、痺れや、痛みの症状が出ます。

靭帯がなぜ、固く厚くなってしまうのかは分かっていませんが、遺伝的要因が深く関係しており、日本人に多いことが

分かっています。後発年齢は40歳以上です。

「黄色靭帯骨化症」、「後縦靭帯骨化症」は国の特定疾患に認定されています。

 

◎症状

外傷などのきっかけがなければ、首の痛みや肩こり、手のしびれなどが最初に現れます。

症状は後縦靭帯骨化症でも、

黄色靭帯骨化症でもほとんど同じです。ただし、部位によって異なり、

下位頸椎や胸椎に起こった場合は胸の圧迫感や

肋間神経痛のほか、狭心症の胸痛と間違えやすい症状が現れます。

また、頸椎の後縦靭帯骨化症に椎間板ヘルニアを合併したりすると、首の痛みのほか、脊髄が圧迫されるため、

手足の痛みや痺れ、ぺんや箸がうまく使えないといった、手指の運動障害、脚が突っ張って歩きにくくなる、

痙性歩行や、

階段の上り下りが出来ないなどの症状が起こります。

さらに、排尿・排便にも異常が出ることもあります。

経過が思わしくない時は西洋医学的治療にて経過を追っていきますが、

東洋医学的治療も併用することにより、良い結果が生まれることも十分に考えられます。