◎肩腱板断裂とは?
肩腱板は、棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋の4つの筋肉からなる、
上腕骨と肩甲骨をつなぐ板状の壁です。
腕を上げたり下げたりする時に、上腕骨が肩甲骨の関節窩という面とずれないように保つ、
つまり、肩関節の支点を保つ働きがあります。これが断裂すると、腕の上げ下げで、
肩関節の支点が取れなくなり、痛みや、
引っかかりなどの症状が出ます。
◎五十肩との違い
●五十肩…肩の動きが、挙上、外転、伸展にも強く制限されます。夜間痛あり。
●石灰沈着…夜間に突然生じる激烈な肩関節の疼痛で始まることが多いです。
肩腱板内に沈着したり、リン酸カルシウム結晶によって急性症が生じることによって
起こります。肩の疼痛や、可動域制限などの症状が出ます。
●腱板断裂…動きの制限はなく、腕の上げ下ろしで痛みが出ます。(特に60度〜120度の間)夜間痛あり
腱板断裂では、注射でも取れにくいような頑固な夜間痛が続くこともありますが、
夜間痛が消えた後も、腕を上げて下す時に痛みが出たり、引っかかって下せない
(インピンジメント症状)が典型的です。
原因としては、転倒して腕をついたり、捻ったりしたときに生じる外傷性のものと、
外傷を自覚しないまま、切れてくるものがあるが、加齢や時間の経過と共に断裂が
大きくなる傾向があります。
最初にも言ったように、肩腱板は、棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋の4つの筋肉からなります。
東洋医学的治療としては、手技療法や、鍼治療によって、筋肉の血流を良くして、柔らかくし、動か
しやすくすることで、痛みを軽減させることができます。整形外科でなかなか痛みが取れない方は、
一度鍼治療を検討されてみてはいかがでしょうか?